AutoCADのWIPEOUTについてお探しですね。

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AutoCADのワイプアウト(WIPEOUT)で図形を隠す方法──枠線を消す設定も解説

AutoCADで図面を整理していると、「文字の下の線が邪魔だな…」と思うことってありますよね。

かといって線をトリムしたり削除したりすると、あとで修正するときに困ってしまいます。

そんなときに便利なのが、**ワイプアウト(WIPEOUT)**という機能です。

図形の上に”目隠し”を置くようなイメージで、下にある線や記号を隠すことができます。

この記事では、ワイプアウトの使い方から、枠線を消す方法、印刷時の注意点まで分かりやすく解説します。

1. ワイプアウト(WIPEOUT)って何?

ワイプアウトは、**指定した範囲の背面にある図形を見えなくする機能**です。

白い紙を重ねて下を隠すようなイメージで、線やハッチング、文字などを隠せます。

実際に図形を削除するわけじゃないので、あとでワイプアウトを動かしたり消したりすれば、隠れていた図形がまた見えるようになります。

文字や寸法を読みやすくしたいときに、とても便利な機能です。

たとえば、配管図や建築図に注記を入れるとき、背後の線と文字が重なって読みにくくなることがあります。

そんなとき、文字の下にワイプアウトを置けば、背面の線だけを隠せるので図面全体をいじらなくても見やすくなります。

同じ記号を何度も使う場合も、ワイプアウトごとブロック化しておけば、コピーするたびに背景をトリムする手間が省けます。

**元のデータを壊さずに見た目を整えられる**のが、ワイプアウトの大きなメリットです。

ただし、ワイプアウトはあくまで「隠す」だけの機能です。

図形そのものを切り抜いたり削除したりするわけではないので、背面の図形は図面内に残っています。

なので、面積計算や数量拾い、データ変換などで影響が出ることもあります。

「見た目を整える機能」だと理解しておくと、あとでトラブルを避けやすくなりますよ。

2. ワイプアウトで図形を隠す基本操作

ワイプアウトを作るには、コマンドラインに「**WIPEOUT**」と入力するか、リボンメニューの[ホーム]タブから[ワイプアウト]を選びます。

コマンドを実行すると、隠したい範囲の1点目を指定するよう求められるので、順番にクリックして多角形の範囲を作ります。

最後にEnterキーを押せば完成です。

四角形だけじゃなく、図面の形に合わせて自由に範囲を指定できます。

基本的な流れはこんな感じです。

最初は小さい範囲で試して、表示順序や枠線の状態を確認しながら使うと失敗が少なくなります。

– コマンドラインに「WIPEOUT」と入力してEnter
– 隠したい範囲の頂点を順番にクリック
– 範囲を囲み終えたらEnterで確定
– 必要に応じて表示順序を調整
– 枠線の表示・非表示を設定

作ったばかりのワイプアウトがうまく機能しないときは、**表示順序**を確認してみてください。

ワイプアウトは背面の図形を隠す機能なので、隠したい線やハッチングよりも前面に配置されている必要があります。

逆に、文字や記号はワイプアウトよりさらに前面に出しておく必要があります。

つまり、「背面の図形 → ワイプアウト → 見せたい文字」の順に重なるように調整することが大事です。

表示順序を変えるには、ワイプアウトを選択して右クリックし、表示順序のメニューから前面または背面へ移動します。

コマンドで操作するなら「**DRAWORDER**」を使う方法もあります。

たとえば注記の背景を白く抜きたいなら、まず注記の下にワイプアウトを置いて、ワイプアウトを背景図形より前、注記文字より後ろに配置します。

この順序がずれると、ワイプアウトが文字まで隠したり、逆に背面の線を隠せなかったりします。

3. ワイプアウトの枠線を消す方法

ワイプアウトを作ると、範囲を示す枠線が表示されることがあります。

編集中は便利ですが、完成図面では邪魔に見えることもありますよね。

枠線を消したいときは、WIPEOUTコマンドの「フレーム」オプション、またはシステム変数「**WIPEOUTFRAME**」を使って設定します。

枠線の表示状態は、画面で見えるかどうかだけじゃなく、印刷されるかどうかにも関係するので、用途に合わせて選びましょう。

コマンドから設定する場合は、WIPEOUTを実行したあと、オプションの「フレーム」を選びます。

コマンドラインに「表示(ON)」「非表示(OFF)」「表示するが印刷しない(D)」といった選択肢が出るので、目的に合ったものを選びます。

完成図として枠線を見せたくないならOFFを選びます。

ただし、OFFにするとワイプアウトの位置が分かりにくくなるので、編集中は表示しておいて、印刷前に非表示にする運用もおすすめです。

システム変数「WIPEOUTFRAME」を使う場合は、コマンドラインに「**WIPEOUTFRAME**」と入力して値を指定します。

設定値の意味は次のとおりです。

– **0**:画面で枠線を表示せず、印刷もしない
– **1**:画面で枠線を表示し、印刷もする
– **2**:画面で枠線を表示するが、印刷はしない

実務では「**2**」が使いやすいです。

作業中は枠線が見えるのでワイプアウトの位置を確認しやすく、印刷時には枠線が出ないので仕上がりもきれいです。

提出用の図面で画面上も枠線を見せたくないなら「0」を選びます。

ただし、枠線が見えないと選択や修正がしづらいので、編集時だけ一時的に「1」か「2」に戻すと作業しやすくなります。

注意したいのは、WIPEOUTFRAMEの設定が**図面内のワイプアウト全体に影響する**点です。

特定のワイプアウトだけ枠線を消すというより、ファイル内のワイプアウト枠の扱いをまとめて切り替える設定だと考えると分かりやすいです。

また、AutoCADには「FRAME」という関連するシステム変数もあって、イメージや外部参照のフレーム表示と一緒に管理される場合があります。

意図せず枠線の表示が変わったときは、WIPEOUTFRAMEだけじゃなくFRAMEの設定も確認してみてください。

4. 実務で失敗しないための注意点と便利な使い方

ワイプアウトを使ううえで一番多い失敗は、**図形を移動・コピーしたときにワイプアウトだけ置き去りになること**です。

記号や注記の背景としてワイプアウトを使っている場合、文字だけを移動してしまうと、元の場所に白いマスクだけが残ったり、新しい場所では背面の線が隠れなかったりします。

これを防ぐには、関連する図形とワイプアウトを**グループ化**するか、**ブロック化**して一体で扱うのが効果的です。

特に繰り返し使う設備記号や凡例、ラベルなどは、ブロックに含めて管理すると図面全体の整合性を保ちやすくなります。

また、ワイプアウトは便利ですが、何でも隠せばいいというわけではありません。

元の線が残ったままになるので、図面の見た目とデータの実体が一致しない状態になります。

印刷図面として見やすくするだけなら問題ない場面も多いですが、あとでDWGやDXFを別のソフトに変換する場合、ワイプアウトの表示が正しく再現されないこともあります。

特に他社にデータを渡す図面では、事前にPDF出力やデータ変換後の表示を確認しておくと安心です。

ワイプアウトと似た目的で使われる機能に、ハッチングの背景色、文字マスク、ビューポートのクリップなどがあります。

文字の背面だけを隠したいならマルチテキストの背景マスクが適している場合もありますし、図面の一部だけをレイアウト上で見せたいならビューポートの形状を調整する方法が向いています。

一方、任意の多角形範囲で背面の図形を手早く隠したいなら、WIPEOUTが分かりやすくて実用的です。

目的に応じて機能を使い分けることで、無駄なトリムや削除を減らせます。

実務で使いやすい運用としては、まずWIPEOUTで隠したい範囲を作成し、DRAWORDERで表示順序を整え、WIPEOUTFRAMEを「2」にして作業する方法があります。

これなら編集中は枠線を確認でき、印刷時には枠線を出さずに済みます。

提出前には印刷プレビューで、隠したい部分が正しく隠れているか、枠線が出ていないか、文字や寸法がワイプアウトの背面に回っていないかを確認しましょう。

最後に、ワイプアウトを含む記号や注記はグループ化またはブロック化しておくと、あとから編集する人にも意図が伝わりやすくなります。

まとめ

AutoCADのワイプアウト(WIPEOUT)は、コマンド自体はシンプルですが、**表示順序とフレーム設定**を理解しているかどうかで使いやすさが大きく変わります。

単に線を消すんじゃなくて、元データを残したまま見た目を調整できるので、修正の多い図面ほど効果を発揮します。

ただし、隠れている図形は削除されていないこと、フレーム設定は図面全体に影響すること、変換先で表示が変わる場合があることは押さえておきましょう。

これらを意識して使えば、WIPEOUTは図面をきれいに整えながら作業効率を上げられる便利な機能になりますよ。

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